ドローン事例紹介 - 林業 -

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過酷な苗木運搬の作業でドローンが活用されています。


苗木袋をご存じですか? 帆布などで作られたナップザックのような袋で、中に苗木を詰めて運ぶために使います。一つの袋に5キロ程度の苗木が入り、それを一人で4袋ほど担ぐそうです。林業に携わる人たちはこの苗木袋を担いで、険しい山道を行き来してきました。

植林する山は登山道とは違って、険しい道のりが少なくありません。急な斜面や山道を、両手に2袋、背中に2袋の苗木袋を背負って登ります。危険と隣り合わせの過酷な作業ですが、植林しなければ木を育てることができません。苗木の運搬は林業において避けては通れない大事な仕事なのです。

この苗木の運搬作業にドローンが活用されています。運搬作業の過酷さを一気に解決してくれると、大きな期待が寄せられています。

人間の場合、ドローンの場合。

2020年2月に依頼があり、苗木の運搬作業を行いました。
頂上付近の約10ヘクタールに植える苗を、ふもとの中継地点からドローンで運びます。

使用ドローン

森飛-morito- 2オペレーション型(マゼックス社)

伐採した山の斜面です。
80本の苗木を背負った人がこの斜面を登ると30分程度はかかります。しかも一度ではすべての苗木を運ぶことができないので、何度も往復して運ぶことになります。

ウインチで軽々と苗木を運びます。
急な勾配で危険な山道でも、ドローンは上空を簡単に通過していきます。また、人間であれば途中で休憩をはさむ必要がありますが、ドローンはバッテリーが続く限り仕事をしてくれます。

今回の作業で用いた森飛2オペ型ならば、一度の運搬で10㎏まで運ぶことができます。

いよいよ作業に。

この日の作業では、パイロットを山のふもとに1名、そして植林予定となる山の斜面に1名配置しました。まずはふもとでドローンの牽引用フックに苗木を付け、離陸します。

山の斜面で待ち受けるパイロットからドローンの姿が見えたところで操縦者をスイッチします。2オペ型では操縦者の切り替えができるので、このように離陸時と荷下ろしの両方で目視の操縦ができます。荷物を下ろすポイントの地形や状況を目で見て確認できるので、荷下ろし地点の自由度が高く、より安全な運搬が可能です。

一人の操縦者の場合、ふもとの操縦者から見えないところに荷下ろし地点があると、遮蔽物や距離の問題からドローンへ電波が届かずに途中で操縦ができなくなることがあります。
しかし2オペ型では、荷下ろし地点で操縦者が待ち受けるため、二人の操縦者どちらかの電波をドローンに届けることができます。1オペ型より遠い、苗木の保管場所から目視できないような場所へも運搬できるのが、2オペ型の特徴のひとつです。
目的地に到着して苗木が地面につくと、牽引用フックにかかっている張力の変化で作動する自動取り外し機能が苗木をドローンから切り離します。

荷下ろし時に着陸をしないので、作業効率が高いだけでなく、ドローンに近づいて作業する必要がないため安全性も担保されます。
メーカーにて独自開発された共振防止装置(特許出願中)が荷物の安定性を保ち、1オペ型では飛行アシスト機能がドローン操作の安全性をアップします。

また1オペ型には自動着陸機能があるので、操縦に不安のある方でも安心して操作することができます。

作業実績

この日は、3時間程度の作業で終了しました。
全部で3600本、約450キロの苗木を運搬することができました。
使用ドローン

森飛-morito- 2オペレーション型(マゼックス社)

機能・特徴

  • 専用フックの使用により、苗木の離脱を自動化し、作業疲労の軽減を実現します。
  • 安全に吊り下げ運搬を行うために、共振防止装置が衝撃を吸収して安全な飛行を継続することができます。
  • 重い苗木や資材を担いで何十分もかけて現場を往復することが無くなり、作業効率も大幅に向上します。
  • LEDで前後で認識するでなく、山林の中で確認しやすいように、前方から見る場合と後方から見た時の判断をしやすいように色を塗分けています。

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