愉快なプロレタリア

プロレタリア【(ドイツ)Proletarier 】
1:古代ローマの最下層の市民。
2:資本主義社会において、生産手段を持たず自分の労働力を資本家に売って生活する賃金労働者。またはその階級。無産者。⇔ブルジョア。
 これらをテーマにしてきた今までの作品というのは、どうにも辛気臭い、というイメージがありませんか? でもその代表作とも言うべき「蟹工船」なんかは最近では再度読み直されていたりするそうです。
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・・・不況の今とシンクロするところがあります。現代でも企業は利益を上げる一方で、労働力を非正規雇用者に頼り、パートやアルバイト、契約社員、派遣社員を最大限に活用するものの、労働者の立場を保全することなく、売上が落ちれば人員整理を行って自社の利益を守るなど、人を人として扱っているのか疑問になるような状況も散見されます。うんぬんかんぬん・・・
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 だーっっっっ!
 うっとうしいっつーの!
11071434.jpg
 プロレタリア系の作品を読んだりすると、いつも感じることがあるのです。なぜこう辛いことばかりを書きつらねるのだろうって。普通に生きてても辛いことが多いのだから、そんな事を改めてピックアップしなくてもいいように思うのだけど。また比べる相手がブルジョアではそもそも意味がないでしょう。ブルジョアにはなれないのだから。比較してばかりじゃ前向きになれないと思います。だから逆にプロレタリアじゃないとこの楽しさはわかんないよね、なんていう作品が出てきてくれるとおもしろいと思うのですが。
 ちょっと話が飛躍しますが、芸術とその類似品との決定的な違いは、それが始点なのか終点なのかの違いかなとひそかに思っていたりします。始まりのベクトルを表現しているから惹きつけられるのかな? なんてね(ベクトル:方向を持つ量のこと)。そしてその量はプロレタリアはブルジョアの比では無いように思うのだが、どうだろうか。

Share

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Optionally add an image (JPEG only)