雪山の思い出

 トム・ハンクスとメグ・ライアンが主演する「Sleepless In Seattle (邦題 めぐり逢えたら)」という映画があります。ちなみに監督は私の好きなノーラ・エフロン。この映画の中でさらに紹介される映画があって、その中のセリフで「愛の思い出のない冬は寒いわ … 春は去ってしまった」というセリフがでてきます。そのセリフの前後のストーリーがよく分からないのですが、どうも愛し合っていた二人が別れるシーンなんだと思われます。このセリフの後、その映画をみた登場人物の女性たちがかたはしから泣き出すからだ。私がはじめてそのセリフを聞いた時は、思い出があろうがなかろうが冬はかわらず寒いに決まっている、何を言ってんだこの映画は、意味わかんない と思いました。何故なら私は冬が嫌いだからです。だって寒いんだもん。思い出程度であたたかくなるわけないでしょう(逆に映画の中では「これだから男ってのは…」というつっこみのシーンがでてきます)。
 なので、雪山に登りましょうと言われた時、さすがに今回は辞退しようかと思いました。寒いのが嫌いなのに、なんでわざわざ雪のある所にこっちから行かなきゃいかんのだ?意味がわからない。でもその時一緒に行くことになっていたK下氏もFさんも口をそろえて雪山はいいぞと力説します。ひねてる私はメンバーが減られては困るからそう言っているのかと疑いながら聞いてましたが、うーん、そこまで言われると確かに行ってみたら本当にいいのかもしれないと思うようになりました。そして不信感いっぱいのまま雪山に初挑戦です。
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 結論から言えば、確かにいい思い出になりました。その要因が何なのか – 雪山だからなのか.一緒にいったメンバーのせいなのか.雪山ならではのイベントのせいなのか – はよくわかりませんが。それらが混ざり合ってひとつのあったかい思い出には確実になってしまいました。多少無理をしてでも雪山に登ったことはよかったなと思っています。今でも寒い冬の朝、出社途中に四国山脈が雪で白くなっているのを見かけると、皆で登った雪山を思い出して、なんか今日もがんばろうって気持ちになれます。以来、ちょっとだけ冬が好きになりました。

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