2009年製テレビ と YouTube と リモコンについて
店頭営業係 小林
■今回は空部屋を貸してくれている女性(以下 Kさんとする)のリビングキッチンにお邪魔した。Kさんの依頼でここにあるテレビでYouTubeを見れるようにするためだ。
■テレビの背面を確認してみると2009年のSONY製だった。当時は地デジ化への移行期間中だったので、その際に買い換えて現在に至る、といったところか。調べてみたら4KどころかフルHDにも対応していない10年以上経っている製品だ。いいタイミングだからテレビを買い換えたらと勧めたが、なにかと理由をつけて今のテレビを変えたくないと言う。
■なぜかはよく分からないが、無理強いするつもりもない。私も古いモノが好きなので、予定通りこのテレビにストリーミングデバイスを追加して今風のテレビにすることにした。
■今回導入したストリーミングデバイスは、Fire TV stickというアダプタだ。利用するに際してはテレビ側にHDMI端子が必須で、Wi-Fi環境と電源コンセントが必要。Amazonが販売しているので、Amazonアカウントも必要。それらが揃っていたらスタートガイドに従ってセットアップしていくだけ。今回はアップデートなどもあったので30分程度の作業だった。
■思っていたよりは時間がかかってしまったが、映った映像は上等といっていいと思う。さすがはSONY ということにしておこう。次に使い方を一通り説明して、実際にFire TV stickのリモコンを操作してもらう。Kさんもメモ帳を取り出してきて手順を書きながら何度も確認してくる。後は自分で色々触ってみると言ってくれたので、その日はそこでお開きとなった。
■次に訪れた時の事。KさんがYouTubeが映らないと言ってきた。確認するとテレビの入力切換操作ができてないようだったので、リモコンの入力切換ボタンを押せば映ることを伝えた。だがKさんはこの入力切換ができない。まず入力切換ボタンを押し >> 一覧リストが表示 >> HDMI2を選択しようと上下左右ボタンに指を伸ばしている最中に表示画面が消えてしまうのだ。何度もトライするのだが、テレビ側の反応のほうが少しだけ早くて選択する前に消えてしまう。
■改めて入力切換操作にこれだけの手順と制限があるのかと気付かされた。なるほど、テレビを買い替えるとリモコンは変わってしまう。こんな事をまた覚え直さないといけないのは嫌だという心理から、テレビは今のままでいい発言になるのかもと考えてしまった。他にも切換方法はあるのでいくつか試して見てもらったが、明らかに もう結構 という空気になってしまった。これ以上続けていてもいい結果にはならないと思い、その日はお開きとした。
■でもせっかくYouTubeに興味を持ったのにこのくらいで(というと失礼だが)嫌いになってしまうのは本当に残念だと思った。「MORE from LESS」の考え方からすれば、家電が変わるたびにリモコンが変わることがそもそもナンセンス。これからは時代もメーカーも関係ない「The リモコン」が再発明されて欲しいと思う。
■後日談。次に空部屋に訪れた時、車で出かけようとするKさんに会った。今日は近くの自動車学校で認知機能検査を受けに行くとのこと。絶対に合格してくると言うので何か秘策でもあるのかと聞くと、事前にYouTubeで検索して勉強済みとのこと。切換できたんですねと聞くと、入力切換ボタンは二度押しすると自動的に次へ次へとスキップしてくれるそうだ。マジっっすか・・・大変失礼いたしました。