iPhoneを持たずに過ごせないか考えてみた:あるApple Watch考
店頭営業係 小林
■以前にも書いたが、私はApple Watchユーザーである。もともと私がMacユーザーであることがそれを選んだ理由として大きいが、それ以上にこれを身につけることでiPhoneから距離を置くことができるのではないか、と考えたことが大きい。
■きっかけとなったその当時読んだWEB記事は探しようもないが、その中でそもそもApple WatchはiPhone依存症を軽減するために考えられたと書かれていたと思う。その記事によれば、iPhoneを代表とするスマートフォンのSNSなどによってヒトは常に画面を見続けている。重度になるとスマートフォンを四六時中手元に置いて見続けなくては安心できない依存症のヒトもいたそうだ。その状況に対してAppleはそれを良しとはしておらず、このような状況を望んではいない、という内容だったと覚えている。そのための具体的な対策の一つとしてApple Watchを作ったというのだ。
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■なるほど、と当時の私は思ったものだ。確かに何か連絡があるごとにiPhoneをいちいち手に取るのはどうかと思う。確認だけの内容もあるのだから。仕事のある平日なら仕方ないかもしれないが、休日くらいはiPhoneから離れていたいと思ってもいいだろう。とはいえ携帯電話としてのiPhoneを本当に放りっぱなしにしていいわけもない。その中間としてポケットやカバンにはiPhoneを入れておくが、取り出してまで確認しなくてもいいクッション的な存在が必要なのではないだろうか。私はApple Watchという商品にその答えがあるのではないかと思ったのだ。
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■確かに発売当初はその効果を実感できる商品だったと思う。今から考えるとできることが少なかったからだろうが、メールやSNSに何か着信があってもApple Watchを見ればiPhoneを見なくて済むという実体験をした。そしてそれはiPhoneを取り出していた行為がいかに今までストレスだったかを痛感させてくれた。
■ところがどうだろう。現在のスマートウォッチはさらにスマートフォンと連携性を高めている。現在はフィットネス系に重きが置かれているようであるが、スマートウォッチはスマートフォンの状況を連続的に容赦なく知らせてくる。チャットツールやSNS系のアプリなんかもいちいち連絡を入れてくる。チャットツールによっては「休日にもチャットに返信している事が多いので、休日にはお休みしましょう」的な分析結果を送ってくるものまでいる。おいおい、ちょっと待てよ、とツッコみたくなる。
■iPhoneを常に見る必要は無くなったが、同じことをApple Watchでもしていることに結局なってしまった。まったく、モノの進化は系統発生するとは言われるが、ほんとにそうなんだなあーと思ったことでした。